カウンセリングのプロセス

カウンセリングの進行には段階があると考えられています。
5つの手順によって進める方法を詳しく説明していきます。

① 悩みの発生・問題の意識化

まず日常生活のなかで、適度に頑張りながら日々の人生を歩んでいます。特に何か大きな問題が起きているわけではなく、ある段階に達したときに心の問題が発生します。多くの悩みは時間の流れや自分自身が成長することによって、自分の力で解決していけます。

でも自分一人では解決できないような、重い問題にぶつかり前に進むことができなくなってしまいます。まずはクライアント自身が何に悩んでいるのか、その問題を意識することがカウンセリングのスタート段階になります。

なかには悩んでいることの本質が見えず表面的な問題のみを解決してしまい、何度も同じような問題に悩まされてしまう人もいます。悩みのもとから解決していかないといつまでも問題は解決しません。

クライアント自身がカウンセラーに相談したいと思うのがこの段階です。自分の悩みを意識し、解決したい変わりたいという思いが行動に繋がります。

② 出会い(クライアントとカウンセラーの関係の成立)

クライアントの悩みを聞き、「見立て」を作成します。どんな悩みを持っているのか、不適応になった本質からまずは分類していく必要があります。カウンセリングの手法によってはこの見立ての数が変わります。

クライアントが今どんな心の状態にいるのかを、傾聴していく必要があります。またカウンセリングを受けるのが初めてのクライアントは、かなり緊張しているケースが多く、自分で希望していながら何を話したらいいのか不安に思ってしまっている人もいます。

この状態では、何を話しても効果が薄くなってしまいます。なかには自分の意思でカウンセリングに来るケースだけでなく、まわりの人からカウンセリングを進められたなんて人もいるはずです。緊張状態をほぐすためにも、落ち着いて話ができる環境つくりが求められます。

③ 共感

カウンセラーとクライアントの関係性ができると、次は何が問題なのかを自分自身で把握する段階になります。自分が何に困っていたのか?問題はどこにあるのか?をカウンセリングの中から探し出していき、問題の把握を目指します。

これを「共感的理解」といい、クライアントがどのように感じているのか考えているのかを正確に知ることです。表面的な同調を行うのではなく、クライアントのものの見方や考え方について共感し、そっと寄り添う姿勢で関係を築いていく必要があります。

④ 傾聴・洞察

クライアントが積極的に話ができるように、相手の視線に合わせたり声の質や身体言語等に配慮していきます。「基本的傾聴」といい、適度に質問を交えることによって話をより深めていくことができます。

例えば質問の方法には「閉じられた質問」と「開かれた質問」があります。イエス・ノーを答えるだけの閉じられた質問は答えやすさこそあるものの、話の展開が難しいデメリットもあります。

開かれた質問は話の展開がしやすい分、相手にとって負担になることも…。また、クライアントを理解するためには、相手の様子を慎重に観察することが求められます。非言語の中に答えが隠れていることも少なくありません。

⑤ カウンセリングの終わり

クライアントとの話のなかで、お互いに確認しながらどんな目的で相談に来たのか解決したい問題はなにかを明確にするために目標を共有する必要があります。その目標に対して実現するためにはどうしたらいいのか?その方策を定めていきます。

カウンセリングを通してクライアントの抱えてきた悩みもしくは問題が解決したのか?また問題が解決しなくとも、心の面で好ましいと思える変化があったのかが重要です。