No.3 butコミュニケーションからandコミュニケーションへ

コミュニケーションにおいて、「Yes, but」と「Yes, and」という表現によって、相手に与える印象や人間関係に与える影響が大きく異なることがあります。

この記事では、「Yes, but」と「Yes, and」の具体的な意味や違い、そしてそれぞれの表現が相手に与える影響について詳しく解説します。

さらに、「Yes, and」の表現を使うことのメリットや具体例などお伝えしております。

本記事で、自分の意見を相手に伝える際の表現の選び方や、相手とのコミュニケーションを円滑に進める方法を学ぶことができます。

1、「Yes, but」と「Yes, and」の意味と違い

「Yes, but」とは

「Yes, but」のように自分の意見を伝える際に、相手の意見を否定する表現があります。

それが、「Yes, but」です。

  • 「はい、わかりました。でもね…」
  • 「はい、わかりました。しかしね…」

など、一旦こちらの意見を受け取ったかのように見えたその時に発する言葉です。

例えば、「○○さんの意見はいいよね。でもね…こうしたほうがいいと思うよ」という場合です。

よく耳にしませんか?

つまり、「Yes, but」は、一見、相手の意見を肯定しているように見えますが、全否定しながら自分の意見を伝える表現です。

結局、相手の言葉を全否定しているわけですから、相手にとってはあまり気持ちよくなかったり、不快に感じたりするのです。

「Yes, and」とは

代わりに、「Yes, and」のような表現を使うことで、相手に不快を与えずに、相手にこちらの意見を伝えることができます。

「Yes, and」は、その表現のとおり、否定せず、「そして…」だけで繋ぐ伝え方です。

  • 「はい、わかりました。そして、もう一つ方法があるんだ、それはね…」
  • 「はい、わかりました。それと同時に〇〇を取り入れるのはどう?」
  • 「はい、わかりました。そして、別の方法もあるけど何かうまく融合できないかな?」
  • 「はい、わかりました。それだったら、これを取り入れてみてはどうかな?」

など、相手の意見を肯定したうえで、自分の意見を付け加える表現です。

せっかく目の前の人が伝えたくれた意見を、自分に都合が良い・悪い、好き・嫌い、などでジャッジするのではなくて、意味のあることとして、受け止めるということが根底にある答え方になります。

相手に肯定的なフィードバックを与えることが、コミュニケーションにおいて重要であることは言うまでもありません。

相手と反対の意見を伝えるときもそうです。

「○○さんの意見はいいよね、そして、こうするともっと良くなると思うよ」という表現を使うことで、相手に肯定的なフィードバックを与えつつ、自分の意見を伝えることができます。

言い回しを変えるだけで、印象は大きく異なるものになります。
人は否定されることは嫌いですが、相手から受け入れてもらいたいという気持ちは強いものです。

そのため、「Yes, and」のような肯定的な表現を使うことで、相手とのコミュニケーションを円滑にし、より良好な人間関係を築くことができます。

まとめ

「Yes, but」と「Yes, and」という表現には、相手に与える印象や、人間関係に与える影響が大きく異なります。本記事では、その違いやそれぞれのメリットについて解説しました。

「しかし」「でもね」ではなく、「そして」「それと同時に」「それでだったら」のように、「but」ではなく「and」で繋ぐ表現を使うことで、相手とのコミュニケーションを円滑にし、より良好な人間関係を築くことができるでしょう。

こちらの記事もおすすめです↓

自分の意見や気持ちを効果的に相手に伝える:アサーティブ・コミュニケーション
あなたは「アサーティブ・コミュニケーション」という言葉を耳にしたことはありませんか。自分の意見や気持ちを適切に表現する方法の一つになるのですが、日本人が苦手とする分野でもありますが、伝える方法を、学校では教えてくれな...