「クレーマー」とは、顧客から頻繁に苦情を出す人のことを指しますが、そのクレーマーに対して、効果的な対応方法として注目されているのが「オウム返し」です。
オウム返しとは、相手が言ったことをそのまま返すことで、相手の話をしっかり聞いて理解したことを示す対応方法です。
傾聴する際の一つのスキルとして知られています。
オウム返しのテクニックは以下の記事で詳しく説明しています↓
本記事では、クレーマーに対してオウム返しで対応する方法、オウム返しの基本的な考え方、クレーマーに対する具体的なオウム返しの方法、オウム返しの注意点などを解説いたします。
ぜひ、クレーマーに対する適切な対応方法を身につけ、顧客満足度を向上させてください。
1、オウム返しの基本的な考え方
オウム返しの基本的な考え方は、相手が話していることをそのまま返すことです。
つまり、相手の話をしっかり聞いて理解したことを示すことができます。
オウム返しの適切な使い方には、以下のようなポイントがあります。
- 相手の話をしっかりと聞き、内容を理解します。
- 相手の話を繰り返すようにして返答します。
- そうすることで、相手が話した内容を確認することができますし、同時に、相手には自分の話を受け取ってもらえていると認識してもらえます。
クレーマーは、不満や不備についての苦情を頻繁に出すことがありますが、オウム返しをすることで、相手の話をしっかりと聞くことができる上、共感してもらえているという認識を相手にもってもらえるので、怒りを多少鎮めることができます。
逆に、このスタッフはわかってくれていないと認識されてしまうと、怒りはさらにエスカレートしてしまいます。
2、クレーマーに対するオウム返しの方法
仕事の中で起こり得るお客様からのクレームに対しても、オウム返しを活用することで適切な対応が可能になります。
クレーム対応が苦手な方の特徴の1つに、ただひたすら謝り続けるというケースがあります。
一見すると、お客様に対して誠実に謝罪をするのは正解であるように感じるでしょう。
しかし、「すみません、すみません」を連呼すると、むしろ怒りが余計にエスカレートしてしまい、問題が大きくなるケースが多々あるのです。
この場合、オウム返しによってお客様の発言の内容や最も伝えたい内容を確認することが重要です。
例えば、「さっき買った商品、家に帰って確認をしたらヒビが入っていた。」と話をされたとします。
この場合、「ヒビが入っていたのですか?大変申し訳ございません。どのようなヒビか教えていただけませんか。」という形でヒビが入っていたという言葉をオウム返しにすることで、お客様からは自身の発言が受け止められているように感じられるのです。
さらに、この調子で気になる点や疑問点を深堀りすることで、そのトラブルがいつ・どのように・なぜ起こったのかという正確な情報を引き出せます。
このようにクレーム対応を行うことで、お客様の怒りを抑えつつも状況の確認ができ、上長に対しては正確な報告と相談が可能になるのです。
クレーマーに対してオウム返しで対応する方法と流れをまとめるとこのようになります↓
- ステップ1:相手の話を聞く
まずは、相手の話をしっかりと聞きましょう。相手が何を不満に感じているのか、どのような問題があるのかを把握することが重要です。 - ステップ2:相手の話を繰り返す
相手の話を聞いたら、相手が話した内容を繰り返すようにして返答しましょう。具体的には、「なるほど、○○のことでお困りなんですね」「ご不便をおかけして申し訳ありませんでした」など、相手の話を簡潔にまとめたり、謝罪の言葉を伝えたりすることが有効です。 - ステップ3:共感する
相手が話している内容に対して共感を示すことも大切です。具体的には、「その気持ち、よくわかります」「おっしゃる通りで、改善する必要がありますね」など、相手の気持ちや意見に共感する言葉を返しましょう。 - ステップ4:解決策を提案する
相手の話を聞いた上で、問題を解決するための提案を行いましょう。具体的には、「こちらで対応いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」「ご返金や商品の交換をご希望でしたら、手続きを進めさせていただきます」といった提案を行うことが有効です。 - ステップ5:最後に確認する
最後に、相手が納得しているかどうかを確認することも重要です。「こちらの対応でよろしいでしょうか?」など、相手の意見を再度確認し、不安や疑問を解消することができます。
以上が、クレーマーに対するオウム返しの具体的な方法です。
クレーマーが不満や問題を抱えているときは、冷静かつ丁寧な対応が必要です。オウム返しをうまく活用し、相手との信頼関係を築くことが大切です。
3、オウム返しの注意点
- 解決策を提案することが重要
オウム返しは、相手の話を理解することが目的であり、解決策を提案することが目的ではありません。そのため、オウム返しを繰り返すだけでは問題が解決しないことがあります。必ず解決策を提案し、問題を解決することが重要です。 - 終わり方を考えることが重要
オウム返しを繰り返しても、相手との会話が続いてしまう場合があります。そのため、最後には相手との会話を上手にまとめ、終わり方を考えることが重要です。相手が納得したかどうかを確認し、最後に礼を言うことで、信頼関係を築くことができます。
オウム返しを行う際には、相手の反応を見て、適切なタイミングで解決策を提案することが大切です。
まとめ
本記事では、クレーマーに対してオウム返しで対応する方法について解説してきました。
オウム返しの適切な使い方については、相手の話をよく聞き、理解し、問題点を共感することが大切です。また、オウム返しを繰り返しても解決策を提案しなければ意味がないため、適切な解決策を提案することが必要です。
クレーマーに対してオウム返しで対応することの意義は、相手の話を理解し、共感することで信頼関係を築き、問題を解決することができることです。
オウム返しのテクニックは以下の記事で詳しく説明しています↓