ケーススタディ:個人向けカウンセリング<その1>

個人向けで過去に対応した事例を問題・課題と解決に向けた方向性や実際に解決したものなどの概要を簡潔にお伝えさせていただきます。

働く人として、ご自分のビジネスについて、生き方について、家族の問題についてなど、少しでもヒントにしていただければ幸いです。

カウンセリングをする上で、エゴグラム、人格目録テストなどの心理テストを実施した上で、対面ではなく、オンラインによるWEBカウンセリングとして実施いたしました。

個人向けカウンセリング<その1>

事例1|子供の頃からいじめに遭うことが多く、社会人になってからも上司からパワハラを受けて、鬱状態になることがありました。ストレスを溜めてしまいがちです。

相談内容:【相談者:会社員・営業職 40代 男性】

子供の頃からいじめに遭うことが多く、社会人になってからも上司からパワハラを受けて、鬱状態になることが数回あるとのことでした。
相手の言いなりになりやすいという自覚があり、ストレスを溜めてしまうということで、そうなると嫌悪感が強まり、すべて投げ出してしまいたくなるようです。

周りからは、プライドが高い、頑固だ、何を考えているかわからない、と言われることがある。他人を言うことを気にせずに、楽に生きたいとのご相談でした。

解決のヒント:

心理テストから、人との関わりや責任を回避する傾向が 強くなっていること、物事を突き詰めて考えいつまでも気になり他の事に集中できなかったり、本当の気持ちを出さずに溜める傾向が強いことが見えてきました。ネガティブなことを常に考えているわりに、自分の考えが唯一無比で我を押し通そうとする傾向が垣間見えます。

「今相手から受け取っている反応は、この相談者のとってのコミュニケーションの成果」でもあるので、この方の言動や 立ち振る舞いが、周りの人から見て何かしらの不快さに繋がり、いじめ、つまり攻撃と感じるような言動をされてしまう結果を引き起こしている可能性もあります。人に対して興味が 薄く、心地よい会話のキャッチボールは苦手なようでした。

まずは、「他人から自分への本音」をもらって 周りから見た自分の 事実を知り、真摯に受け止める ということ 望ましいと思います。その部分に向き合わないで、小手先のスキルや自分の都合の良いやり方だけを行っても同じことを繰り返してしまいます。

心地よい会話のキャッチボールをするためには、 信頼される場合、されない場合の受け答えの仕方を最初は知識としてだけでかまわないので、学んでいくことが必要です。斜に構えた態度をとる人の多くは、人への不信感を持っている場合が多いので、人に対して何が許せないのか、ということを言葉や文字にしてもらい、少しずつ解除して行くことに加えて、傾聴のワーク、相手を観じながら会話を繰り返すワークを行いました。

傾聴する(アクティブ・リスニング)
カウンセリングの基本は、相手の話を「聴く」ことといわれています。これは、相談相手の気持ちを、共感しながら、相談者の在り方を受け止めること、受け入れることになります。相談相手は、なにも来談したクライアントのことだけでは...

事例2|就活と大学院への進学を迷っています。自分のやりたいことがわからない。完璧主義なのに結果だせなくて困っています。

相談内容:【相談者:学生 20代 女性】

就活と大学院への進学を迷っているとのご相談。本人は大学院への進学を希望していて、ご両親も肯定的に捉えていただいているが、本当にそれがいいのか悩んでいる。やりたいことが分からなくなっている状況です。

性格的には、行動を起こそうと思ってもすぐに考え込んでしまい、常に正しい答えを探してしまう癖があり、いつも一歩がでない。完璧主義なのに結果がだせなくて、今、困っているとのことでした。

解決のヒント:

心理テストの結果から、従順な良い子をずっと演じてきたように見えました。親の期待に応えようとしたり、周りの目からもはずかしくない道を選択してきたようです。その繰り返しから、自分の気持ちよりもどうすれば周りの期待像に近い自分でいるようにしてきたのだと思います。

本人が想う「正しい答え」の正しいとは、世間の常識に捉われた何かであって、本当の自分の気持と違うことに無意識に気が付いて葛藤しているのでしょう。この方には本音で語るクセをつけるためにシンク&リッスンというワークを中心に行いました。

傾聴のスキルを使った強力なワーク「シンク&リッスン」
人間関係力を上げる努力を組織で行い、効果的なコミュニケーションを日頃から心がけておく必要があります。その、ポイントとして、・・・ 相手の話を聴く、傾聴するスキルの活用 傾聴のスキルを使ったワーク=シンク&リッスンの2点を...

事例3|今後の進路について悩んでいます。2年間の発展途上国への支援活動の後、考え方に変化が起こり、恵まれない国での学校教育に関わりたいのですが…

相談内容:【相談者:教師 30代 男性】

今後の進路についての相談でした。2年間の発展途上国への支援活動の後、考え方に変化が起こったりそうで、支援に関わった国でのビジネスを展開し、最終的には、その国の子供たちや社会のために学校教育に関わりたいということです。

そういう意味で、自分自身がやりたいこと、将来、親の世話をする必要性などを考えているようで、今の自分の状態や能力を再認識し、今後の参考にしたいというものでした。

解決のヒント:

この方は、海外で活動するくらいですから、人間関係にもストレスにも強く、協調性もあり、とても安定しておらる方です。自分なりの価値観、人生観もきちんともっていて、良いことは何でも吸収し、朗らかで適度にやさしく周りに安心感を与える傾向があるタイプです。

コミュニケーションにおける、相手の言動を受け入れることと、伝えることがきちんとできているように見えました。仕事を進めるという視点では特に相談するまでもありません。反面、心理テストの結果でも、現在の心情の中で、心配・不安要素の尺度が高くなっており、現在のままでいいとは思っていないようです。

言葉の節々から、感情を表に出さずに、抑えて耐えているようにも見えます。それがご両親を含むご家族のことでした。詳細は割愛しますが、ご自分独りであれば、自由に何でもできますが、家族を残して異国の地にいくとなると、周りの目や両親の想いなどが交差してしまい、決断できないようで、背中を押してほしいという意味もあったのでしょう。

仮の話になりますが、「自分の両親を自分が選択して生まれてきたとしたら、なぜこの両親でなければばらないのか?」とい問いを必ずするようにしています。そして、その間で起きる課題はすべて必要な体験であると同時に学びでもあります。

大切なことは、向き合うということです。ベストな状態は、ご両親やご家族が協力しようしてくれることです。この方の場合は、これらの課題をどう捉えてどう向き合うのかが鍵となります。楽しく自分の役割をこなすようになれば、私からはそのヒントの一つをお伝えさせていただきました。

私たちが、親から無意識に引き継いでいるもの
家庭環境が与える影響子供は、両親(または育ての親的人物)から多大な影響を受けて育つ。それも無意識に受けている。両親の良い部分もそうでない部分も、あなたの価値観の土台にもなっているのだから、行動の原点になっているといっ...