一瞬で出来事の枠組み（フレーム）を変えるリフレーミング

思うように成果が出ず悩んでいるときや、時間が足りず結果が出せない状況は誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。でも、ちょっとした一言だけで視点が変わりやる気や自信を取り戻せる方法があるとしたら、どう思いますか？あなたの仕事や人生の世界観を一瞬で変える「リフレーミング」について、詳しくご紹介していきます。

１、NLP心理学のリフレーミングとは

リフレーミングとは、人や物事の心理的枠組み（フレーム）を変えることによって解釈を変化させ、理想に向かえる有効な状態にしていくものです。人生の選択肢を広げるのはもちろん、物事にはプラスの転じる可能性があることを教えてくれます。

人生のなかで何か失敗をしてしまったときや、思い通りにならず悔しい思いをしたときなど行き詰まっている今の状況を変えて、新しい選択肢を増やしてくれます。

例えば「この手術は20％の人に後遺症が残ります」といわれるのと「この手術は80％が後遺症なく日常生活が送れます」といわれたとき、どんな気持ちになりますか。両者は全く同じ意味の言葉ですが、聞こえ方が全く変わります。私たちは無意識のうちにリフレーミングの影響を日々の生活でも受けていることになります。

ちょっとしたリフレーミングを会話のなかに入れていくだけで、あなた自身の評価を高めたり存在意義を高めてくれるものです。リフレーミングは多くのセラピストが使っているスキルになります。何か行き詰まっているクライアントが新しい気付きを得るために必要なものです。

２、リフレーミングの種類にはどんなものがあるの？

リフレーミングは「状況」と「内容」の2種類があります。

1.　状況のリフレーミング

まず、状況のリフレーミングは「他にどのような状況で役に立つのか」を考えます。
例えば学校のクラスメイトに普段は明るく元気でときには苦手だなと思う人でも、あなたが落ち込んでいるときに会うと自然と肩の力が抜け元気をもらえる相手かもしれません。そういった経験をきっかけに仲良くなり親友になれるかも。

その状況では機能していない人物や物事だとしても、他の状況では役立つこともあります。

2.　内容のリフレーミング

次に内容のリフレーミングとは「他にどんな意味（価値）があるのか」を考えます。

仕事でリストラにあってしまったとします。これからの生活を考えると不安になったり、落ち込んでしまい何も手につかない状況かもしれません。でももしかしたら起業したり、あなたが経験してきたことが活かせるチャンスとも考えられますね。本当にやりたかった仕事を見つけたり、嫌いな上司がいたら解放されるチャンスと考えるとプラスになりますね。

人生は一定のものではなく、「いいこともあれば悪いこともある」ものです。人生とは常に変動がある流動的なものですので、マイナス要素になりがちな失敗・挫折・逆境は経験するものです。その都度、落ち込んで立ち止まるのか学びの機会にできるのかによっても成長できる度合いが変わってきます。何かがうまくいかないことを知る機会として考えることができれば、リフレーミングのとり方は大きく変わっていくのではないでしょうか。

３、リフレーミングを活かした会話術とは

リフレーミングをどうやって会話に活かせばいいのか、具体的な方法について説明します。

1.　アズイフフレーム

可能性や発想を広げる為の方法で、何か行き詰まっている状態に問いかけることによって答えの選択肢を広げていきます。例えば「もしできたとしたらどんなことが起こるのか？」を自分に質問してみます。

もし仕事の納期が詰まっていて間に合うかわからない状況だったとしましょう。気持ちの焦りも出てきてしまいますし、どうしたら間に合うのかわからなくなってしまい、マイナスな気持ちが出てきてしまいます。

「もし、この仕事の納期が間に合わせる為にはどうしたらいいんだろう」
「仕事の効率をあげるためにはどうしたらいいんだろう」
「納期に間に合わせる為に、尊敬出来る上司ならどうするだろうか」

と問いかけてみます。状況を変えられない人はマイナスな質問ばかりをしてしまい、抜け出すタイミングを自分で探せなくなってしまっているのです。

2.　言葉の定義を変えてみる

行き詰まった状況から前に進む為に言葉の定義や意味を変える為の切り口です。

例えば「自分の意見が言えない」と悩んでいる人に対しては「まわりに気を遣い過ぎちゃうんだよね。優しいからこそ意見がいえないんじゃないかな」と変えてみたり「意見がいえないんじゃなくて、聞き上手なんだと思うよ」とか、プラスの部分を強調します。他にも「がんこ」には「自分の意見をしっかりと持っているんだね」と言い換えるだけでも、全く違った印象の言葉に聞こえますね。