部下とのコーチング

ここまでコーチングについて学んできましたが、なんとなくわかってきましたか。
ではどうやってコーチングを日常生活の中に取り入れていけばいいのか具体的な方法から説明します。コーチングを定期的に行うことによって、部下の現在の状況を把握したり今を知ることができます。

相手との関係性を築いていくためにも定期的な面談はかかせません。ただ話をするだけの場としても有効的ですが、コーチングの知識を活用するだけでもっと円滑に相手の考えを引き出すことができます。

  1. 設定とアイスブレイクを行う
  2. 目標の確認、目標の明確化
  3. エバリュエーションプランを作成
  4. 現状の明確化を図る
  5. ギャップの明確化を図る
  6. 具体的な行動を決める
  7. エバリュエーション
  8. フォローを決める

例えば部下との面談が苦手…なんて話す上司や先輩は多いのではないでしょうか。事前の準備ができているかどうかで、面談で本領を発揮できるかどうかが変わります。例えば目的やゴールを具体化するのはもちろん、部下の情報や成果、面談の場所を居心地の良い空間にできているのかによっても変わります。上司が一方的に話しをしているだけだと、面談の正しい方法とはいえませんおで質問やフィードバックを行う機会も作ります。

部下の立場からすれば上司に話をするのは緊張するものです。面談のなかで日頃どんなことを思っているのか、感じているのかを自由に話せる場所を提供できるのかを考えなくてはいけません。正解や答えがすべてではなく、気兼ねなく話せるような関係性を築きます。

  • 部下のちょっとした変化に気付いていますか?
  • 部下の話を否定したり拒絶していませんか?
  • 部下の話に興味を示して話が聞けていますか?

面談を受ける側の79%が面談に対してポジティブな意見を持っていたり、もっと回数を増やして欲しいなど前向きな捉え方をしています。部下の負担になるのでは?と躊躇してしまう上司もいるのですが、面談を通して普段話せないことが言えたり、現状を明確にし行動を促し、お互いの信頼関係にも繋がります。

1人で悩むよりも話すことで考えがまとまったり、仕事に対して前向きに頑張れるなど面談を通して得られることはたくさんあるのです。上司と部下になるとどうしても距離ができてしまいがちですが、目標のすり合わせができ自然と距離が縮まるのです。

2、コーチングが成立しないのはどんなとき?

面談にコーチングを取り入れることでお互いを理解し知るいい機会になります。ただし面談では、片方が話をして片方が聞くだけの状態ではコミュニケーションが成立しているとはいえません。

お互いに意見を言い合ったり考えを述べる場所があってこそ、コミュニケーションといえるのです。話をしているときに部下が萎縮してしまっていては意味がありませんし、自分の意見をのびのびと話ができ楽しそうな姿があれば面談が成功したといえます。

部下が自分の意見や考えを述べたときに即座に否定してしまったり、失敗の原因ばかりを彫り下げてしまっていませんか。あなたの成功体験など意見を押し付けてしまうような面談は逆効果になりますので注意してくださいね。

2、コーチングを日常生活に取り入れるには

面談でどんなに時間を取って話をしても、部下が実践するまでには継続的なフォローはかかせません。日頃の状態をリアルタイムに把握するためにも、毎日少ない時間でも部下と関わる時間を作り、コーチングを取り入れていきます。

でも仕事に追われていると、部下と話をする時間がなかなか取れない上司の人も多いのではないでしょうか。重要性はわかっていても難しいと感じるもの。コーチングの時間はじっくりと時間を取る必要はありません。一度に一通りの話をしてしまうと次に繋がらないこともありますし、一方通行になってしまうこともあります。コーチングは1日3分でもいいので時間を作ること、部下にとっても「大切に思ってもらえている」というメッセージに繋がります。

コーチングを行う時間は毎日同じ時間でなくてもいいですし、ちょっと廊下ですれ違ったときや、朝の朝礼がはじまる前、営業から帰ってきた時間などいつでもいいんです。3分と考えれば難しくなくなりますし、お互いの会話を通して「気付き」→「熟考」→「選択」→「行動」のプロセスが誕生するのです。

3、コーチングの機会を見極めよう

部下がなにかに悩んでいて、コーチングをして欲しいと思っているのかタイミングを見極めなくてはいけません。部下から求められてコーチングを行うのもいいですし、事前に察知して働きかけることもできます。

例えば「新しいことを始めるとき」は、どうしても受け身になってしまいがちです。そのたえヴィクティム(被害者意識)が強くなってしまい、本来の力を発揮できなくなってしまいます。新しい役職やポジションに就いたときや配置換えなどの変化に合わせてコーチングを行うようにしましょう。他にも行動に移す前に何かアイディアが欲しいとき、ブレーン・ストーミングが必要なときなど、会話をすることで頭が整理され新しいアイディアが浮かんでくるはずですよ。

4、まとめ

部下とのコーチングは事前準備を徹底すること、独りよがりな内容ではなくコミュニケーションを成立させ、タイミングを図るなど最適な環境・状況を作りコーチングを成功させてくださいね。1日3分の短時間でも部下が実現するサポートとして毎日のコーチングが大切です。