家訓プロジェクト 第3回:人が本能的に求める2つの欲求

前回までは、家訓の必要性と我が家の家訓をご紹介させていただきました。

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今回は、人が本能的に何を欲しているのか、をお伝えしていきたいと思います。

これを知っておくことで、パートナーや、子供たちが本当に無意識で望んでいることがわかりますから、家族のピンチの時に、上手く対応できるかもしれません。

ぜひ最後までご覧ください。

人が心から欲しているものとは?

人は、自分の目標や願望を達成することよりも重要にしていることがあることをご存知ですか?

良い大学に入っても、一流企業に勤めても、お金もちになっても、幸せ感と一致するとは限りません。それは、もっと影響のある欲望があるからです。

誰もが切望しているもの、それは「自己重要感」という欲です。
「認められたい…」、それは枯渇するほど欲しているのです。

褒められること、ねぎらいを受けること、などで満たされいきます。
究極の自己重要感は、あなたの存在そのものを無条件で受け止めてくれることです。

それよりも、人間の本能にはさらに深い欲求があります。
それは、「自分の居場所をつくる」ことです。
どこかに所属していたいという欲求です。
何かの組織にいつまでもしがみつきたいのもそのためです。

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今の家族は、昔のように大家族ではなく核家族化しています。

両親は、共働きで仕事に家事に忙しい。
そうすると、子供に対して無関心になりがちです。
子供は、家族の一員だと感じていたいし、思われたい。
褒められたり、何より認めてくれる居場所が欲しい。

また、非難されたり、文句ばかりいわれたりして、自分を認めてくれずに、自分の居場所を失いかけているケースもあります。

どちらにせよ、その2つの欲求が満たされないと、「それが欲しいよ~」といういろんなメッセージやら不可解な行動を親にしていきます。

それからいうと、
反抗期と呼ばれるような、子供が勝手におかしくなるという行動は存在しないのです。
あくまでも、夫婦間のコミュニケーション、親子のコミュニケーションの結果でしかないのです。

現代の心理学の中にこういう言葉があるのでご紹介します。

  • あなたが、相手から受取った反応が、あなたのコミュニケーションの成果である。
  • 子供は、両親の影響を無意識的に受け取って信念・価値観を作る。

    子供は無意識に、両親を成長させるために良い子や悪い子になって行うという説もあります。

    耳が痛くなりますね。

    家族は世界最小の組織

    「世界最大の組織は何ですか?」と質問されたら、

    もしかして「地球人類」と答えるかもしれません。

    「世界最小の組織は何ですか?」と質問されたら、

    間違いなく「家庭」だと答えます。

    さらに付け加えてこんな回答を行うはずです。
    地球人類も、世界最小の組織の家庭も「相似形」だと思います、と。

    生まれてきた赤ちゃんは、大切に抱きしめられ、愛情をいっぱい注がれます。

    赤ちゃんや子供にとって最も必要なものは、安心して暮らすことのできる環境、何かあっても必ず守ってくれる存在。無条件の愛、母性的なものです。

    そして子供が大きくなるにしたがって、社会や人と関わって生きていくために必要ルールや秩序の体得が必要となってきます。厳しさ、信念、損得など、父性的なものです。

    自然界は、その仕組みの中で、すべて繋がっているような気がします。

    まとめ

    すべての組織が相似形で、アナログのように密接に関連しているなら、私たち自身バランスをとり、調和のとれた家庭を築いていくと、関わる回りの人から幸せを感じていけるはずです。

    ぜひ、みなさんも「家訓プロジェクトプロジェクト!」にご参加ください。