乳幼児のスキンシップは、月齢に合わせて行うため「どんなことをすれば良いのか」と悩んでしまうお母さん・お父さんも多いと思います。
しかし、スキンシップは赤ちゃんの成長を促してくれる行為のため、できることなら親自身も楽しく行いたいですよね。
そこで、今回は「スキンシップの大切さとは?」「乳幼児のためのスキンシップ6選」をご紹介していきます。
乳幼児時期にスキンシップをするメリット
乳幼児期と呼ばれる0歳から5歳までの時期は、心身の成長がぐんぐんと伸びていく時期となっています。
その中でも、いちばん成長に必要とされているのは、お母さん・お父さんとのスキンシップです。
しかし「スキンシップしなくても、成長にそこまで影響はないでしょ」「共働きだから時間が…」というお母さん・お父さんもいると思います。
そこで、ここからは「乳幼児時期にスキンシップをするメリット」についてご紹介していきます。
心と体、どちらも成長していく
赤ちゃんにスキンシップを行うことで、赤ちゃんの心身の成長を大きく助けてくれます。
どれくらいスキンシップによって身体の影響が出るかというと、スキンシップを増やしたことによって体重のスピードが増えることが判明しているのです。
また、精神的な面で言うと「問題行動が減る」「かんしゃくを起こしづらくなる」などが挙げられます。
このように、スキンシップだけでも大きく赤ちゃんの成長を促してくれます。
特に、男の子とのスキンシップは重要と言われており、スキンシップを行わないことでバソプレシンというオキシトシンを阻害してしまうホルモンが多く分泌してしまいます。
このバソプレシンが多くなってしまうと、攻撃性が高まってしまうため、それを抑えるためにより多くのスキンシップを取る必要があるのです。
親から愛されていると実感できる
赤ちゃんが頼れるのは、お母さん・お父さんだけです。
そのような不安の中で、優しい声かけとともにスキンシップをすることで、少しでも安心へと変えることができるのです。
また、赤ちゃんと目を合わせながら笑顔でスキンシップをしてあげると、赤ちゃんは「自分は愛されている」と感じるようになっていきます。
そのため、触覚だけではなく「視覚・聴覚・嗅覚」も刺激しながら、赤ちゃんとの幸せな時間を感じて、安心できる環境を作ってあげることが大切です。
オキシトシンで身体機能の向上
先ほど、少しオキシトシンという言葉が出てきましたが、オキシトシンは「幸せホルモン」と呼ばれるものになります。
このオキシトシンが分泌されると、幸せホルモンだけではなく、愛情・信頼感も感じることから、赤ちゃんの成長には欠かせないホルモンです。
また、オキシトシンは身体機能の向上や記憶力が上がるなど、脳の働きの場面でも重要な役割を担っているのです。
大人でも好きな人と触れ合うことで幸せを感じるように、赤ちゃんも両親という安心できる存在に触れることによって、将来的に愛情深い大人に成長してくれることでしょう。
スキンシップは、無理のない程度に行うこと
スキンシップをするときには、お母さん・お父さんの気持ちの余裕を持つことが大切です。
スキンシップの大切さに気が付いて「今よりも頑張らないと…」と張り切ってしまうと、次第に無理をしてしまったり、ストレスに感じてスキンシップがただの作業となってしまいます。
そのため、無理のない範囲でスキンシップを行っていきましょう。
抱っこをする時でも何時間もする必要はなく、10分前後だけ抱っこするだけでオキシトシンが分泌されます。
また、無言で抱っこするのではなく、赤ちゃんの目を見つめながら声をかけてあげることが必要になります。
家事などでなかなか構ってあげられないときには、声をかけてあげたり、顔を見せにいくだけでも赤ちゃんにとって安心できる瞬間になるため、オススメです。
乳幼児時期に行っておきたいスキンシップ6選!
スキンシップが大切だと言われても「どんなことをしてあげれば良いのか」と悩んでしまうお母さん・お父さんも多いと思います。
そこで、ここからは「乳幼児時期に行っておきたいスキンシップ6選!」をご紹介していきます。
① いろいろな表情を見せていく
赤ちゃん視力は、成長に合わせて徐々にハッキリとしてくるため、最初のうちはぼんやりとしか見ることしかできません。
そのため、なるべく赤ちゃんがハッキリと表情を読めるように顔を近づけながら、いろいろな顔をしてあげることがオススメです。
お母さん・お父さんの表情が次々と変わっていくことは、赤ちゃんにとって勉強の一つでもあります。
まず、最初のうちは目を合わせながら笑顔で顔を近づけて遊んでいきましょう。
② 赤ちゃんに刺激を与える
赤ちゃんに優しくボディタッチをしてあげるだけでも、立派なスキンシップです。
足の裏をこちょこちょとしてあげたり、両手をニギニギと握ってあげたりすれば、いろんな体の部位から刺激を与えることができます。
赤ちゃんの頃は自分の思い通りに体を動かすことはできないため、いろんな刺激を受けることで、自分の体の部位も理解していきます。
赤ちゃんに触れるときには、明るめに名前を呼びながら触ってあげることで、反応も増えていきます。
反応が増えれば、お母さん・お父さん自身も楽しくなっていくはずですので、声かけと表情作りを忘れずに行ってみてください。
③ 赤ちゃんに報告をしていく
スキンシップを取るときには、声かけをする人が多いですが、抱っこするときやおむつを変える時など、ちょっとした行動をするときにも声かけをすることでスキンシップを取ることができます。
また、お散歩に行った時も無言で歩くのではなく「楽しいね」「風が気持ちいね」など声をかけながら、落ち葉などを拾って触らせることも、親子間でのスキンシップになります。
スキンシップと聞くと「ちゃんとした時間を作る」ことがイメージされますが、日常のちょっとした出来事の関わり方を変えるだけでも、立派なスキンシップなのです。
④ 歌いながらスキンシップ
初めて子育てをする方にとって「赤ちゃんになんて声かけをしよう」と悩んでいる方もいると思います。
そのようなときは、童謡などを歌いながら赤ちゃんにツンツンしたり、抱っこしたりすることがオススメです。
スキンシップというのは、親自身もストレスを感じないことが前提のため、スキンシップをするときに「何しよう…」と悩んでしまうのは、避けたいものです。
また、童謡の歌詞を知らなくてもYouTubeなどで見ることもでき、お母さん・お父さんが好きな音楽やクラッシックでも代用することができます。
いろいろな音楽の刺激は、赤ちゃんとっても楽しいものとなりますので、無理のない範囲で行っていきましょう。
⑤ 音の出るおもちゃ
月齢が進んでいくと、音の出るおもちゃに興味を示すようになります。
また、ハイハイできるようになったら後ろ側で音を鳴らしてあげることで、大きな活動を促すことが可能です。
握りやすいリング状のおもちゃは、触感も楽しめるようになるため、オススメです。
⑥ いないいないばあ
赤ちゃんを笑顔にする魔法である「いないいないいばあ」は、どこかに隠れたり、タオルなどを使って顔を隠したりすることもできます。
また、強弱をつけていくなどのバリエーションも作ることができるため、初めての育児でも助かるスキンシップ方法です。
「いないいないいばあ」を楽しめるようになるということは、記憶力や予測能力が身についてきた証拠なので、スキンシップを取りながら子どもの成長を感じられるのも嬉しいポイントです。
まとめ
今回は「スキンシップの大切さとは?」「乳幼児のためのスキンシップ6選」をご紹介しました。
お子さんとスキンシップを重ねることで、成長を感じることができ、お母さん・お父さん自身もお子さんと一緒に成長することができます。
また、同じスキンシップでも様々なやり方で行っていくことで、赤ちゃんも飽きずに楽しめることが可能です。
「お子さんとのスキンシップに悩んでいる」という方は、この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
※参考書籍:「たっぷり甘えさせて しあわせ脳を育てる! 6歳までの子育て
渡辺久子著 株式会社カンゼン発行