面接で「両親に対する感情」を質問した方が良い理由

ご自分の家族とどういう関係性を保とうとしているのか?
今、どう向き合って生きていことうとしているのか?
自分のことで精いっぱいで家族のことは無関心なのか?
一度も考えたことがないのか?

既婚者であるなら、夫婦や子供たち、それと生んでいただいた両親がいらっしゃいますし、未婚者であれば、ご自分の両親や兄弟です。中には両親のような存在の方もいらっしゃるかと思います。

今のご自分の家族に対する感情は、実は、仕事を行っている上で重要なことです。

既婚者なら夫婦の仲はどうなのか? きちんと向き合っているのか、文句や喧嘩が多い仲なのか?、どうでもいい存在なのか、安らぎの場なのか、空気みたいな関係なのか、などなど、今、観じていることはそれぞれだと思います。

実は、あなたが無意識で行っているコミュニケーションの本質は、誰に対しても同じように働いていることに気づいていますか?

私は、面接サポートを行うときがあります。

その際、特に注意して観ているのは、社員やスタッフを採用する際、両親に対して恨みを持っているのか、そうでないかを見極めること、そのための質問を行うことです。

理由があります。
それは、もしあなたがどこかで親を恨んでいたり、憎しみをもっていたりすると、その親に対する心の投影は、人を攻撃したり、妙にヒステリックであったり、いろんな形で、第三者に対して無意識に現れます。そういうことを含めて、採用をするしないを判断していただくようにしています。

家族の中での体験と学びは人それぞれですが、家族は生きる上での原点になっていることをもう一度思い出して、に対して真摯に向き合い、恨み、憎しみ、悲しみ、考え方のクセ、自我、などを消化をしている、しようとされている意識の高い方もたくさんいらっしゃいます。 

一番身近な存在である家族、奥さん(旦那さん)に対する態度や言動と、社員、上司、部下や顧客に対してのそれとは同じ現れ方をしやすいのです。

いわゆる、投影というものです。
心理学では、自分の中のある衝動や資質を否認したいとき、自分自身を守るために、他の人間にその悪い面を押し付けてしまうような心の働きをいいます。

家族にやさしいと、奥さん(旦那さん)に対して、妻としてだけでなく人として大切にしようと思っている人は、社員や顧客に対しても同じような行動をとる傾向があります。

その逆もしかりです。そういう意味では自分が引き寄せている=作り出している、といえます。

いつの間にか、家族は家族、ビジネスはビジネスと切り分けられてきましたが、もともとはアナログの世界です。家族がその人の人生の基本だと考えます。

家族に感謝できる、感謝しようとしている、向き合っている。どの位置でもかまいません、そんな人たちがたくさんいてくれればと願っています。