組織を動かしていくには、社員との信頼関係を築くということが大前提です。
それは、社員にとって安心した環境、安全な環境であると感じられることであったり、会社が社員を大切にしようとしていると思わせる環境のことです。
- 安心して自分の発言ができる
- 新しいことをしても非難、否定されない環境
- 失敗してもゆるされる環境
- 職務担当者としてではなく、人間・リソースとして扱われる
- ミスをしても首にならない
いわゆる母性を少しずつ育てていくため、朝礼を、スタッフのエネルギー交流の場にすると同時に、会社のミッションや行動規範などを、自ら考えて、全員の前で話す仕組みをつくることで、教えられたことをただ聞くのと違い、自分の脳にインプットして、考えて、アウトプットすることで社員は自分自身で自動的にセルフコントロールしていくようになります。
基本的な朝礼の手順とは・・・
1、 朝礼の司会
社員間での当番制にしておき全員が行うことが望ましい。
「おはようございます。今日は○○○○ですね。それでは、朝礼を始めます。
ゴーラウンド・グッド&ニューを始めます。どなたか最初に話されたい方はいますか?」
といって、最初のスピーチを志願した方へ振りましょう。
2、 ゴーラウンド・グッド&ニュー
このグッド&ニューの目的は、何もないような日常からでも常にいいことを探す癖をつけて、どんなときにも物事を前向きに考えられるようになること。
このメソッドは、心理学でいうリフレーミングと呼ばれるもので、NLP(神経言語学)のメソッドの一つでもあります。
何より朝の朝礼が楽しくなる以外にも、根気よく続けることで、社員とのエネルギー交流にもなり少しずつ変化が現れてきます。
- 経営者はなるべくリラックスした環境を作ることを心がける。
(朝礼の司会は、当番制が望ましい。) - 1分程度、スタッフ一人一人が、24時間以内にあったグッド&ニュー(良かったできごとや新しい発見など)を発表していく。
ただ話すよりも、ボールなど何でもいいから手に何か持って話すと、話すことが苦手な人でも言葉が出てきやすいので、「クッシュボール」というアメリカ式幼児用玩具のカラフルなゴムボールなど活用するとさらに有効。(興味のある人は検索してください) - 発表後は全員必ず拍手。(←承認というなのでこれ重要)
- クッシュボールを使用している場合は、発表者は次の人にボールをトスして次に進める。
<絶対守るべきルール>
人が話している間は、絶対に口を挟んではいけない。必ず傾聴すること!
こういうアクティビティは女性にすごく受けるので、女性が多い職場では必須。
朝礼の意図を理解して、グッド&ニューにこだわらずに独自のエネルギー交流の場としての朝礼を作っていっていただきたいと思います。
3、 クレドを読み上げる
次のステップでクレドと呼ばれる、その会社の行動する際のルールのような行動規範のようなものを作ります。
作り方はこちらをご覧ください。
「グッド&ニューが終わりましたので、次に、本日のクレドを読みたいと思います。」
- そのクレドを、朝礼のリーダーが、1項目だけ呼び上げます。
- そして、自分の考え、失敗したことうまくいったことなどをみんなに話します。
これを、毎日、続けることで、会社にとって必要な考え方や思考を意識させることができます。
大事なことは、自分の考えを話させることです。
<絶対守るべきルール>
人が話している間は、絶対に口を挟んではいけない。必ず傾聴すること!
4、 その他1 バースデーサークル
グッド&ニューで少しずつ、雰囲気が馴染んできたら、ぜひ行ってください。
社員が互いの才能やスキルを十分に評価しあうのに必要なコミュニケーションです。
統合学習の世界で活用される相手を承認するアクティビティであり、褒められるということ忘れてしまった私たちに、それを社員間で与えるというもの。何かの雰囲気が一機に変わります。
女性の場合、感動して泣く方が多いです。
- 参加者はまず、円になる。
- 対象者(誕生日の方など)が円の中央にでる。
- 社員一人一人と順に向き合い、相手が言うことに注意深く耳を傾ける
ただ、対象者はそれに答えてはいけない。うなずく、微笑む、笑ったり、泣いたりはOK.。 - 対象者に対して、社員は次のようにいう。
「あなたがチームにいてくれてよかったです。なぜなら・・・」
「あなたとチームが組めてよかった。なぜなら・・・」
「あなたが生まれてきてくれてよかったです。なぜなら・・・」
「あなたと出会えてよかったです。なぜなら・・・」 - そして、一人が伝え終わったら・・・全員で拍手
- 最後に、対象者の感想をシェアして終わり
※ジョークや皮肉はいわないこと。
※クッシュボールを使っていただくとさらに効果があがります。
※花束を渡したり、寄せ書きカードを渡したり、感動させる演出を考えてみましょう!
相手を真剣に評価し、まじめに感謝の意を述べることがうまくできなくなっています。
だから、折に触れ、このようなアクティビティを行うことで、グループの結束とコミットメントを深める上で、重要なことだと思います。
5、 その他2 ねぎらう
社員の個人宛にきたお客様の声などは、朝礼でできるだけ発表してねぎらってあげてください。
褒められたい人はたくさんいますが、褒める方は圧倒的に少ないです。
褒めることをぜひ追究してください。
6、 報告事項、確認事項などを周知する。
業務に関係する報告事項等を周知します。
司会者「以上で、朝礼を終わります。」
通常、会社は、朝、挨拶をして各自のデスクに直接すわる方が多いはずです。
また、朝礼を行ったとしても、会社側からの一方的な周知で終わってしまいます。
朝礼の意図(エネルギー交流)を認識して、
母性と父性のバランスのとれた独自の朝礼になるように、工夫していってください。
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