自然の仕組み、共生の法則より~企業経営と共存システム~

大自然の法則で、人間に関係深いものは次の通りです。
調和 絶対愛 共生 因果律 循環 進化

共生の法則について

<一人では生きられない>
風や昆虫の力を借りて、結実する花や樹・・・口や歯が胃のために働き、胃は腸のために働く、心臓、肺、腎臓など、人間の身体のすべての部分は、他のために働きながら、全身を生かし、自己も生きています。

自然は、相互に生かし合い、協力し合わなければ独力で生きることができないことを教えています。これが共生の法則です。地球上の生命はこの法則から離れては存在できません。

動物は空気中の酸素を吸って生き、廃棄物として炭酸ガスを出しています。植物は動物のつくった炭酸ガスを利用し、太陽の光、熱、水を使って、光合成をして、動物の食糧をつくり、さらに、酸素を放出して、動物を生かしています。

動物と植物は相互に奉仕し合い、補い合って共生し、共栄しています。

「人間の生命は地球より重い」とある国の首相が申しました。私たちの尊い生命は誰によってつくられ、誰が、どのような手段と方法によって維持しているのか、あなたは考えたことがありますか?

自己の生命を支えているのは自分だ、と思う方がありましたら、大変な誤りです。
宇宙は自然によって調和しています。
人間社会は人間のつくった法とルールによって秩序が保たれています。

国の憲法、法律、会社の就業規則、人間関係のエチケット、モラル、競技の諸ルールなどはすべて共生の法則の一種です。民主主義の自由も、これらの法則やルールを越えることはできません。

<個と全体>
人間の肉体は、約80兆個の細胞群によって構成されています。個々の細胞は独立した生命体であります。そして、遺伝子という全身の設計図を持ち、それを正しく読み取って、自己の力で分裂増殖しています。

そして個の細胞は自己主張せず、勝手な行動をとらず、骨、筋肉、血管、皮膚、内臓など、それぞれの使命と目的を自覚して個と全体が一定の方向と目的を持ちつつ、各自が奉仕し合い、協力し合って、正しく調和、共生し、全体とともに自己も生きております。

肉体が外傷を受けたり、外的(ウィルス、バクテリア)が侵入したとき、全身が強固な防衛体制をつくて、総力を結集してバクテリアを撃滅して全身を守ります。

しかし信頼で結ばれていた自己細胞の一部が調和することを止めて、自己が勝手に増殖することがあります。これを癌といいます。本来、肉体は強い自癒能力を持っていますが、信頼と調和を失った肉体組織は、内部の反乱に対して、全く抵抗力がありません。

そして、癌は転移という反乱同調者をつくり、個は一時は増殖しますが、全体が衰え、個も全体も死滅します。神は実例を示して、信頼、調和、共生の大切さを教えておられます。

<企業経営は共存のシステム>
企業は経営者や労働者のためにあるのではありません。金儲けが目的だと考える企業に繁栄はないでしょう。消費者、働く人、取引業者、企業経営に関係するすべてを共生させることが経営の基本です。

阪急グループ創立者である小林一三氏は次のように言っておられます。
すべて事業というものは、自他ともに利益することによって、繁盛する。むしろ需要家の利益を尊重して計画するほうが、かえって利益が多い。

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この記事は、今から20年以上前に、無料配布されていた小冊子「心のマネジメント 大自然の法則と経営理念 中川昌蔵 著」の本文中から抜粋してお伝えさせていただいております。現在は、書籍「不運より脱出する 運命の法則」として販売されておりますので、興味がある方はアマゾン等からご確認ください。

故)中川先生は、大阪で二部上場された家電販売会社の社長でしたが、原因不明の病気で死を目前にしたとき、本来の使命を思い出され、自分の中に入ってくるメッセージをまとめたそうです。その際、二つの約束をしたそうです。「組織を作らないこと」「金儲けをしないこと」でした。