転職することが決まったら、スムーズに退職へ向けて動き出す必要があります。
円満に退職するのは最低限のマナーであり、あなたの行動によっては迷惑をかける結果になってしまうのです。
今回は、スムーズな退職の流れと気をつけておくべきポイントについてご紹介します。
退職の流れを把握し、円満退職を目指しましょう。
退職の流れ
時系列で退職でするべきことをご紹介します。
退職の半年前
- 転職活動を進める
- 辞めてから転職活動をする場合、スケジュールを立てる
退職を決めたら転職活動を進めていきましょう。
できれば、退職前に転職先が決まることで、転職への焦りもなくなり良い転職活動になる可能性が高いと言えます。
また、退職してから転職活動をする場合は、どのように進めるかスケジュールを立てておきましょう。
退職の1.5~3カ月前
- 退職の意思を伝える
退職することが決定したら、早めに直属の上司に伝えましょう。
一般的には1~3ヶ月前に伝えることになります。
もしプロジェクトの担当決定などが半年ごとにある会社の場合、動きに合わせて退職の意思を伝える必要があります。
急な退職の申し出となると、後任者の手配や引継ぎなどが間に合わなくなることも。
後任者への負担にも配慮し、できるだけ余裕を持って伝えるほうが良いでしょう。
退職の1ヶ月前
- 退職届を提出
- 後任者へ業務の引継ぎをする
退職届は法的には必須ではありませんが、就業規則で提出が必要な場合も。
上司にあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
業務の引き継ぎは、最終出社日から逆算してスケジュールを立てましょう。
区切りが良いところまでは自分で担当し、中途半端なまま引き継ぐのは避けます。
持ち越しになりそうな案件がある場合は、これまでの経緯やこれからの予定を伝えましょう。
後任者がいる場合は業務を教えながら引き継ぐのが基本ですが、引き継ぎ資料にまとめるとより確実です。
最終出社日当日
- 少し早く出勤して身の回りの整理整頓
- お世話になった人への挨拶回り
- 返却するものなど、事務的な手続き
最終出社日には、いつもより早く出勤して机回りやロッカーを整頓しておきましょう。
その際には合わせて引継ぎで漏れがないか、確認しておくとスムーズです。
トラブルや急ぎの案件があれば、その内容を最後にまとめて詳しく共有しておきましょう。
退職の挨拶をする時には必須ではありませんが、お菓子を持参しておくと話しのきっかけになります。
また、午後には会社から貸与されていた社員証やカードキーなどの返却や、会社から退職書類を受け取っておきましょう。
備品の返却漏れがあると郵送対応になるなど、迷惑をかけてしまうので返却物や受け取るものは忘れがないかチェックしましょう。
円満退職をするためのポイント
退職は、せっかく築いた人間関係を悪化させる可能性があります。
迷惑をかけない退職となるよう、注意しておくべきポイントをご紹介します。
退職を伝えるタイミング
- 就業規則に則り、退職予定日の1.5ヶ月前までに伝える
- 伝える時期はなるべく繁忙期以外にする
- プロジェクトなどの仕事がひと段落したタイミング
退職を伝える時は、まず就業規則を確認しましょう。
多くの企業は退職予定の1~1.5ヶ月前に伝えることが記載されています。
中には2ヶ月前に指定されている場合もあるので、円満退職するためにも就業規則に則ったほうが良いでしょう。
また、伝えるタイミングはできるだけ会社の繁忙期は避けたほうがベストです。
一般的なベストタイミングとしては、11月もしくは2月頃が良いでしょう。
退職を年度の区切りに合わせることで、引継ぎや社内人事調整などがしやすいからです。
プロジェクト途中など、仕事のキリが悪いタイミングであれば落ち着くまで退職を伝えるのは控えましょう。
途中で退職することになると、引継ぎなどで迷惑がかかる可能性が高いです。
退職を伝える時の順番
- 退職を伝える場合、直属の上司を1番にすること
退職の意思を伝える時は、最初は直属の上司に話しましょう。
直属の上司以外の同僚に退職を伝えるタイミングは、正式な退職日が決まった後がおすすめです。
なぜなら、退職交渉は思い通りに進まないこともあるからです。
場合によっては、「現職に留まる」「退職日が予想より先の日程になる」ということが起こることも。
退職理由は会社への不満にならないこと
- 退職理由は会社や上司への不満はNG
- 納得できるポジティブな退職理由を伝えること
退職理由を伝える時は、辞めたい原因が「会社や上司への不満」の場合でも直球で伝えるのは避けたほうが良いでしょう。
退職理由によっては、「改善するから退職しないでほしい」と引き留めの口実を作ってしまうことも。
本音だけでぶつかるのではなく、本音と建て前は使い分けるほうが退職交渉はうまくいくでしょう。
また、あらかじめ相手が納得できるポジティブな退職理由を考えておくと良いでしょう。
たとえば、以下のような理由が挙げられます。
- 海外留学をしたいから
- 結婚が決まり、相手の仕事に伴って転居することになった
- 家業を継ぐことになった
- 資格習得のために勉強に専念したい
このような理由であれば、こじれることなく円満退職で切る可能性が高いでしょう。
引き留められた時の対処法
- 感謝しつつ、固い意志を伝える
- 次の転職先が決定しているなら正直に伝える
退職を申し出た時、引き留められることもあります。
できるだけ円満に退職できるよう、丁寧に断りましょう。
引き留められた時は、その場で退職の決意が揺るがないことを伝えましょう。
決断を引き延ばすほど、退職日の確定や引継ぎが長引くことになり新しい職場の入社に影響が出るかもしれません。
既に転職先が決まっている場合は、はっきり伝えることが最も効果的です。
決まっていない場合も、具体的にどのような行動をしているかを伝えることで納得してもらえる可能性が高くなります。
業務の引継ぎはスケジュールを立てて丁寧に行う
- 引継ぎの目安期間は2週間~1ヶ月
- 引継ぎスケジュールを立てる
- 担当業務をリスト化し、後任者に情報を共有する
責任をもって業務の引き継ぎや残務処理を行うことも、円満退職には欠かせません。
引継ぎ目安は、有給消化などの期間を除いて最低2週間~1ヶ月は設けるようにしましょう。
引継ぎでは、スケジュールを立てるとともに業務内容をリスト化します。
後任者が業務の進捗状況や内容、留意点などをいつでも参照できるように、引き継ぎのポイントを文章やマニュアルでまとめておくと良いでしょう。
また、顧客や取引先等に関するデータも分かりやすく整理し、退職までに顧客や取引先を回って退職のあいさつや後任者の紹介をすることも忘れずに行いましょう。
退職時に有給が残っている場合
- 事前に有給休暇の保有日数を確認
- 休日は有給消化に充てられない点に注意
退職前に有給消化をする場合は、事前に有給休暇の保有日数を確認しておきましょう。
有給消化で注意したいのは、休日扱いとなっている日数は有給消化に充てられないということです。
土日も計算に入れていたため、すべての有給が消化できなかったということにならないよう、注意しましょう。
まとめ
退職するまでは、意外と多くの手続きや準備が必要となります。
退職交渉が終わった後も引継ぎなどでスケジュールがタイトとなってしまうことも少なくありません。
事前に退職スケジュールを確認しておくことで、スムーズに退職できることに繋がります。
お世話になった会社にも感謝を忘れず、円満退職を目指しましょう。
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