面接で聞かれる質問には、ある程度パターンがあります。
特によくある質問については、あらかじめ自分なりの回答を考えておくと良いでしょう。
事前準備をしておくことで、自信を持って答えられるので面接官にも好印象を与えることができます。
今回は、面接時の代表的な質問とその回答を自分について、いくつかの視点に分けて解説していきます。
面接の質問応答のポイント
面接対策には、面接官の質問の意図・本質を考えることが重要です。
注意したいのは、面接のステップによって確認される質問内容の意図が異なる点です。
1次、2次面接は、人事担当者や若手の社員が担当する面接。
あなたのパーソナリティを知るための質問が多い傾向があり、雰囲気も穏やかに進むことが多いです。
初期の面接では、自社に合う人物かどうかの判断や、あなたの入社意欲や志望度を高める役割を持っているからです。
一方、面接が進むと自社への興味関心度、入社をする決意などを総合的に判断してきます。
この場では、志望度を高めることよりジャッジをする要素のほうが強いため、圧迫面接のような厳格な雰囲気の中で選考が進むことも多いです。
また、コロナ化において早い段階の選考はオンライン、最終面接だけ対面で面接というところも増えているため、会議室への入室マナーや受付での受け答えなどもしっかり把握しておきましょう。
よくある基本の質問
それでは、具体的によくある基本の質問とそれに対する回答例を見ていきましょう。
面接官「自己紹介をお願いします」
- 氏名からスタート
- 氏名、簡単な職務経歴、現在の仕事内容、今後やりたいことを伝える
- 30秒~1分ほどにまとめる
自己紹介は、仕事に関する内容を簡潔に伝えることが重要です。
応募企業で活かせるあなたの経歴を伝えられると、より企業へのアピールとなります。
○○と申します。
本日は貴重なお時間を頂きましてありがとうございます。
私は、今まで〇年間営業職で個人営業に従事してきました。
営業活動では主にお客様のニーズ把握に注力し、昨年営業社員40名のうち営業成績2位になることができました。
今後はより幅広い業種の営業に挑戦していきたいと思い、○○業界でトップシェアを誇る御社に応募させて頂きました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
面接官「志望動機を教えてください」
- 企業に貢献できるスキルをアピール
- なぜこの企業を志望したかを伝える
志望動機も、転職面接で聞かれる代表的な質問です。
他社でも実現可能であると思われる理由は避け「自分にとって、この会社の何が魅力的だったのか」「この会社で何がしたいのか」ということを伝えましょう。
そのためには、十分に業界研究をしたり、応募先企業の情報を集めておくと良いでしょう。
保険業界で3年に渡り約200世帯のコンサル営業をした経験を活かして、貴社で生命保険の営業業務に携わりたいと考えています。
前職では、顧客の潜在ニーズの把握や問題解決能力が認められ、年間トップ成績となった経験があります。このようなコミュニケーション力や課題解決能力は、貴社の法人営業業務でも活かせるものと考えております。
また、営業といっても新規開拓がメインでお客様のアフターフォローまで一貫して対応できず本当に役に立っているのか実感できずにいました。
貴社では、営業から契約後のアフターフォローまで一貫して対応することで、お客様との長期にわたる関係構築ができる点に魅力を感じました。
一日も早く貴社に貢献できるよう努めて参りますので、よろしくお願いいたします。
面接官「退職理由(転職理由)を教えてください」
- ネガティブな印象を与えないようにする
- 働く目的と一貫性を持たせる
企業側が退職理由を聞くのは、「応募者が入社後にすぐに辞めてしまわないか」を知りたいからです。
例えば、繁忙期は残業が発生することが多い企業の場合、退職理由が「残業が多かった」のならば、退職しやすい人材として見られてしまう可能性が高いです。
今の職場では、毎日残業を強いられている状況です。
同僚も同じ状況で、パート社員の登用やアウトソーシングを提案してきましたが、変化を好まない会社の風土もあり受け入れられませんでした。
ワーク・ライフ・バランスを改善したいと考え、転職を決意しました。
面接官「自己PRをお願いします」
- 前職の実績・スキル、入社後どうなりたいかを伝える
- 結論から話す
仕事における実績や成功体験を伝えることが重要です。
企業が求めている人材を理解した上で、自分を採用するメリットを伝えられるようにしましょう。
現職では、サイト制作のWebディレクターとしての経験を積んでまいりました。
御社では計画実行力や企画力を活かして、Webメディアのディレクターを目指したいと考えております。
御社はウェブメディアが今後も勢いを伸ばし続けることを見据え、さまざまな戦略に取り組んでいると伺っております。
御社に入社した際には、今までに身につけた計画実行力と企画力を活かし、ウェブメディアの運営に貢献したいと考えております。
自分についての質問
面接官「あなたの長所を教えてください」
- 長所を裏付けるエピソードを沿えて話す
長所をアピールするのが苦手な人もいますが、積極的にアピールすることが重要です。
自分の強みと仕事のエピソードを絡めて話せると説得性が増すので、おすすめです。
私の長所は粘り強いところです。
前職では、テレアポの仕事をしていました。
なかなか成約が取れず悩んでいた時に、周りを巻き込んで連絡をまめに行うことで粘り強く目標を達成した経験があります。
面接官「あなたの短所を教えてください」
- 短所はポジティブに言い換えることが大切
- 短所をどうカバーしているかを伝える
短所は自分をきちんと客観視できているかを見られています。
ただし、短所をそのまま伝えるのはNGです。
ポジティブに言い換える、もしくは短所をどうカバーしているかを伝えると好印象を与えられます。
緊張しすぎることが短所です。
それをカバーするために、前職ではプレゼン前には事前準備や練習を何度も行っていました。
本番でも緊張してしまうことが多いですが、何度も練習しているため大きな失敗にはなりませんでした。
今後も事前準備や練習をし、失敗がないよう取り組んで参ります。
面接官「趣味・特技は何かありますか」
- 志望職種に繋がる趣味があれば積極的にアピール
志望職種につながる趣味があれば、記入しておくとアピールポイントになることも。
たとえば、営業に応募する場合は「ジム通い」と記入すると体力がある点をアピールできます。
私の趣味は、ジムに通うこと、水泳をすることです。
有酸素運動は脳に与える影響が良いと科学的に証明されていますし、体力づくりやストレス発散になり、仕事にも前向きに取り組めています。
面接官「今後のキャリアプランについて教えてください」
- 自分のキャリアプランと企業でどう叶えるかを伝える
自分自身の思い描くキャリアプランを率直に伝えるだけでなく、応募先の企業でどのように叶えることができるのかを合わせて伝えましょう。
企業が求める人物像とキャリアプランが合致していれば、採用担当者に好印象を持ってもらえるでしょう。
〇年後にはマーケティング職での先頭に立てるよう、現在もサイト制作スキルを習得中です。
そのスキルを御社のWebマーケティングに活かし、活躍したいと考えています。
面接官「現職に対しての質問」
現職での成功体験
- 事実より成功したプロセスを伝える
成功体験は、どのような成功を収めたのかという事実だけではなく、どのようにしてそれを成し遂げたのかを伝えましょう。
現状に対してどんな問題意識を持ち、どんな工夫をし、どんな行動をした結果なのかが最も重要です。
具体的な自分の行動やその結果を述べましょう。
私の成功体験は、新規事業開発プロジェクトです。
私を含む5名のプロジェクトメンバーで始め、半年がかりで確固たる新事業の企画案を完成しました。
私一人の力では到底できないことを、優秀なメンバーたちの能力と個性を尊重してチームの勝利を成し遂げられたことは貴重な経験です。
その他の質問
面接官「(ブランクがある場合)前職を辞めた後、何をしていましたか?」
- ブランク期間中に資格取得など目指していたものがあれば、アピール
前職から期間が空いている場合、ブランク期間に何をしていたか質問されることがあります。
もしブランク期間に明確にしていたことがあればアピールポイントになることも。
もし特別な理由がない場合は、正直に答えたほうが好印象です。
在職中はまとまった時間が取れず、自分の今後のキャリアを熟考することができませんでした。
ブランク期間中は本屋インターネットなどで情報を収集したり、志望業界の先輩から話を聞いたりして、将来の方向性について考えてきました。
その結果、自分はやはり○○業界にいきたいという思いを強くすると同時に、そのためには××の資格が必須であることを知り、資格の取得に向けて勉強してきました。
面接官「(異業種応募の場合)キャリアチェンジしたい理由は?」
- 業種への理解度が問われる
転職では実務経験が重視されるので、異なる業種からの応募者に対してはこの業界を理解しているかを判断されます。
広告業界に興味を持ったのは、前職で広告が持つ影響力の大きさを実感したからです。
あるとき、ポータルサイトに自WEB広告を掲載しました。
すると、前期と比べて売上が2倍になったのです。
影響力のある広告という商材を扱い、営業としてクライアントの課題を解決してみたいと感じ、志望いたしました。
待遇についての質問
待遇や福利厚生については、自分から質問するのは基本的にNGです。
ですが企業から質問されることもあるので、その場合に備えて回答を準備しておいたほうが良いでしょう。
面接官「希望年収はいくらを希望されますか?」
- (同業種や同職種の場合)現職の年収をある程度ベースに考える
- 求人票の目安年収を確認しておく
同業種や同職種間の転職活動の場合、ある程度現職の年収をベースに希望年収を考えておきましょう。
ただし、いきなり倍の年収を答えることはNGです。
現職と同じ、もしくは少し高めの年収であれば特に問題ありません。
現職より高い年収を希望する場合、合わせて貢献できるスキルなどを伝えられると良いでしょう。
また、求人票の目安年収も確認しておきましょう。
企業側から特別に年収を提示されない限り、求人票の目安年収に記載されている金額を大きく外れないようにしておくと間違いないです。
逆質問(あなたが、面接官に対して質問を行うことです)
あなた「【一次面接】中途採用者では、どのような方が活躍されていますか」
一次面接では、企業の社風や職場の雰囲気、業務の内容について逆質問するのがおすすめです。
なぜなら、一次面接では現場を把握している社員が面接官である場合が多いからです。
あなた「働くうえで、最も大切にしていることを教えてください」
どのような人材を必要としているかがわかるので、次回の面接に有利に働く質問です。
自分自身も将来の働き方を想像できるので、聞いておくことで就職後のギャップが生じにくくなるでしょう。
あなた「【最終面接】10年後の経営ビジョンを教えていただけますか?」
最終面接では、役員や社長が面接を担当することが多いです。
そのため、経営戦略や展望を聞くのがおすすめです。
役員と話す機会は貴重なので、誰にでも聞けることではなく経営に繋がるような質問がおすすめです。
NGな質問例
逆質問では、注意したい質問事項があります。
主に以下のような質問は控えておくと良いでしょう。
- 逆質問はないと答えること
- 企業のホームページに書いてあること
- 休日や残業、福利厚生について
質問がないことや、企業のホームページに書いてあることを聞くことは興味関心がない、熱意がないという印象を与えてしまうので避けましょう。
また、休日や残業、福利厚生についてはこちらから質問するのは控えたほうがベストです。
まとめ
面接は、企業があなたのことを判断しているだけではありません。
あなた自身も、企業と自分のキャリアプランが合うかどうかを見極める場でもあるのです。
そのため、必要以上に自分を飾る必要はありませんが、採用されるためには事前の準備が大切です。
あらかじめ想定される質問の回答を準備しておくことで、想定外の質問にも落ち着いて回答できます。
後悔のない面接になるよう、事前準備は念入りにしておきましょう。
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