私たちが日常で交わす会話の中には、相手を不快にさせる可能性のある言葉が潜んでいます。
「あの人と話すとなんとなく嫌な気分になる」「なぜかイライラしてしまう」
そう感じた経験はありませんか?
実は、特定の否定的な言葉の使用が、このような感覚を引き起こす主な原因の一つとされています。
本記事では、これらの言葉とその心理的影響、言葉選びが人間関係を左右することを理解し、より良いコミュニケーションを築くための方法をご紹介いたします。
相手を不快にさせる言葉とは
「あの人と話をすると、なんとなく不快に気分になる」「話をすると必ずイライラする」といった経験はありませんか?
誰かと会話していて不快な印象を受ける場合、そういう人が頻繁に使う言葉があります。
それは、「でも」「だって」「どうせ」「だけど」「だったら」という否定的な5つの言葉です。
その理由は、これらの5つの言葉の後には、必ず、相手の投げかけを全否定する言葉が後に続く傾向にあるからです。
例えば、
- 「でも、それは違うと思う」
- 「どうせ、やっても無駄だよ」
- 「だって、仕方がないじゃない」
- 「だから、最初から止めておけば良かったのに」
人は自分の意見や感情を尊重されることで安心感を感じ、それが信頼関係の基盤となります。
しかし、否定的な言葉によってその意見が拒絶されると、心理的な距離を感じてしまいます。結果として、会話の流れが滞ったり、争いの原因になったりするのです。
最初から話を否定されてしまうと、心の距離は遠ざかっていくのです。
例えば、Aさんが「新しいプロジェクトを始めるのは楽しみだね」と話題を出したとします。
これに対してBさんが「でも、それは違うと思う」と反論すると、Aさんは自身の意見が尊重されず、全否定されたと感じてしまうのです。
また、「どうせ、やっても無駄だよ」という言葉は、相手の努力や期待を無駄にするかのような印象を与えかねません。
これらの相手を全否定する言葉が口癖になっている場合は、ご注意くださいね。
否定的な言葉を使わないための3つのテクニック
- アクティブリスニング(傾聴する):
相手の話を真剣に聞き、理解しようとする態度はコミュニケーションの基本です。自分の意見や感情を一旦置いて、相手の言葉に耳を傾けることで、否定的な言葉を使う必要がなくなります。
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自分の感情や考えを「私は〜と感じる」という形で伝えることで、否定的な言葉を避け、相手に自分の立場を明確に伝えることができます。
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相手の意見や考えに対して、質問を投げかけることで、相手の意見を深く理解しようとする姿勢を示すことができます。
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信頼関係の基盤は、相手を尊重し、その意見や感情を受け入れる姿勢にあります。
否定的な言葉を使わず、相手の意見に耳を傾けること。そして、自分の意見や感情を相手に伝える際も、攻撃的ではなく、自分の感じていることを正直に伝えることが大切です。
まとめ
私たちの日常のコミュニケーションにおいて、使われる一つ一つの言葉には大きな力があります。
「でも」「だって」「どうせ」「だけど」「だったら」といった否定的な言葉は、相手を不快に感じさせ、心の距離を遠ざける要因となり得ます。
これらの言葉を避け、アクティブリスニングや感情のラベル付けなどのテクニックを活用することで、より建設的なコミュニケーションを築くことができます。
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