コミュニケーションでは、微細な言葉選びが大きな影響を及ぼします。
「でも」という一言が相手を否定し、関係性を緊張させる一方で、「もし」という言葉は新たな視野を開き、対話の質を向上させる可能性を秘めています。
この記事では、「もしも」を使った効果的なコミュニケーション方法をお伝えいたします。
「もしも」は可能性を探る言葉
相手の話している内容と、自分の考えが違う場合、ついこのような言葉が口をついて出てしまうことはありませんか?
それは、「でもね…」、「しかし…」という言葉です。
- 「なるほど…でもね、それって××だから無理じゃないの?」
- 「でもね~、ちょっと私は違うと思うな」
「でも」や「しかし」という接続詞は、相手のいう事を否定する逆接の言葉になりますから、たとえ正論であっても、相手は不快な気持ちになったりします。
逆に、それを、「もしも…」に変えてみるとどうでしょう?
「なるほど…もし、その話しを進めた場合、何が課題になりそう?」
といった感じで相手に返すことができます。
このように返すことで、相手に深く考えてもらう機会を与えますし、「もし」は制限を外す言葉であり、相手を否定せずに自然に受け入れる空間を作り出します。
「もしも…だったら」は、会話の内容の可能性を広げる言葉へと変化します。
また、否定する言葉と違い、制限を外す言葉になりますので、相手も自然と受け入れてくれるでしょう。
まさに相手の可能性を探る素敵な応え方ですね。
NLP心理学「as if フレーム」というスキル
NLP心理学の中には「as if フレーム=もしも…だとしたら」というスキルがあります。
このスキルは、ある状況や問題を解決するための有用な考え方で、あたかも目標や望む状態がすでに達成されたかのように考えて、行動するというアプローチを行います。
これにより、新しい視点や解決策が明確になり、自信が向上することがあります。
以下に、具体的な 「as if フレーム」の使用例を挙げてみます。
- プレゼンテーションの準備:
自分がすでに成功したプレゼンテーターであると思い込み、そのように行動する。「もし私がTEDのステージに立つ経験豊富なプレゼンテーターだったら、どのように準備し、発表するだろうか?」と想像する。 - 新しい技能の習得:
未経験の分野でも、すでにそのスキルを身につけているかのように振る舞う。「もし私がプロの写真家だったら、どのようにこの風景を捉えるだろうか?」と考える。 - 自己信頼の向上:
自己疑念に悩まされているときに、「もし私が尊敬する〇〇さんだったら、どのようにこの状況を対処するだろうか?」と想像し、そのように行動する。
これらの例はすべて、未来の可能性を具体的に想像することで、現在の挑戦に対する新たなアプローチや解決策を見つける手段の一つになります。
まとめ
「でも」という否定的な逆接を使うことで会話が硬直化し、相手を不快にする可能性があることを理解しましょう。それに対し、「もし」は会話の可能性を広げ、より柔軟で創造的な意見交換を促します。
「もし」を活用することで、相手の考えを理解し、さらなるアイデアを引き出す能力が育つでしょう。
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