「朝礼が形骸化していて、社員の顔が暗い」 「連絡事項だけで終わってしまい、チームの一体感が感じられない」
多くの職場で抱えるこうした悩みは、朝礼の「目的」を「情報共有」から「信頼構築(ラポール形成)」へとシフトすることで解決できます。組織を動かす大前提は、社員との信頼関係です。
社員が「ここは安心できる場所だ」と感じ、お互いを大切に想える環境を作るための、具体的かつ強力なワーク「グッド&ニュー」と「クレド」の活用法を解説します。
1. 脳をポジティブに切り替える「グッド&ニュー」
グッド&ニュー(Good & New)とは、24時間以内に起きた「良かったこと(Good)」や「新しい発見(New)」を共有するシンプルなワークです。
なぜこれが効果的なのか?
私たちの脳は、放っておくと「問題」や「不足」に焦点を当てがちです。朝一番にポジティブな出来事を探して発表することで、脳の検索機能を「リソース(資源)」や「感謝」に向けた状態(リソースフルな状態)に強制的に切り替えることができます。
実践のルールと具体例
全員が輪になって順番に話す「ゴーラウンド方式」で行います。
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24時間以内の出来事に限定する: 些細なことで構いません。
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拍手で承認する: 一人が話し終えたら、全員で拍手を送ります。これが「あなたの話を受け止めた」という強力なサインになります。
【発表の具体例】
「昨日、コンビニで新発売のアイスを食べたら想像以上に美味しかったです!(拍手)」
「帰り道に綺麗な夕焼けが見えて、少し得した気分になりました(拍手)」
「資料作成で悩んでいた時、隣の〇〇さんが声をかけてくれて嬉しかったです(拍手)」

2. 理念を「自分事」にするクレドの唱和とエピソード共有
多くの企業が掲げるクレド(信条・行動指針)。ただ唱和するだけでは「お題目」で終わってしまいます。朝礼でクレドを真に浸透させるには、「具体的な行動」と結びつけることが不可欠です。
活用ステップ
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今日のクレド: その日の担当者が、数ある指針の中から一項目を選んで読み上げます。
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エピソード共有: その指針に関連して、「昨日自分が実践したこと」や「職場で見た素晴らしい行動」を発表します。
【具体例:クレドが「誠実な対応」の場合】 「今日の指針は『誠実な対応』です。昨日、お客様から難しい要望をいただきましたが、曖昧にせず誠実に現状を伝えたところ、逆に信頼を深めることができました。今日も一つひとつの対応を丁寧に行います」
このように共有することで、クレドが「職場の共通言語」として機能し始めます。

3. 「感謝がおきる朝礼」の黄金ルーティン
これらを組み合わせた、明日から使える5分〜10分の朝礼スケジュール例です。
| 順序 | 項目 | 内容・ポイント |
| 1 | 元気な挨拶 | リーダーから笑顔で先制の挨拶。 |
| 2 | グッド&ニュー | 3人程度のグループ、または全員でポジティブな報告。 |
| 3 | クレドの共有 | 指針の読み上げ + 実践エピソードの紹介。 |
| 4 | 連絡事項 | 最小限に。詳細はチャットツール等を活用。 |
| 5 | 結びの言葉 | 「今日も一日、よろしくお願いします!」で締める。 |

4. この朝礼がもたらす「3つの劇的変化」
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心理的安全性の向上: 些細な「良いこと」を共有し、拍手し合う文化が、「何を言っても否定されない」という安心感を生みます。
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他者への関心と感謝の増幅: 仲間の良い行動を探す習慣がつくことで、職場に「ありがとう」の言葉が自然と増えていきます。
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自律型社員の育成: クレドを自分事として語るプロセスが、一人ひとりの責任感とプロ意識を育てます。
まとめ:朝の一歩が組織の未来を決める
通常、会社は、朝、挨拶をして各自のデスクに直接すわる方が多いはずです。また、朝礼を行ったとしても、会社側からの一方的な周知で終わってしまいます。
朝礼は単なる「儀式」ではありません。チームの温度を上げ、最高のパフォーマンスを引き出すための「心のセットアップ」の時間です。
まずは週に一度からでも「グッド&ニュー」を取り入れてみてください。社員の表情が和らぎ、職場にポジティブな空気が流れ始めるのを実感できるはずです。
朝礼の意図(エネルギー交流)を認識して、母性と父性のバランスのとれた独自の朝礼になるように、工夫していってください。
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