「何度言っても部下が動かない」「指示待ちばかりでリーダーの負担が減らない」
そんな悩みの原因は、スキルの不足ではなく、実は「教えすぎていること」にあるかもしれません。
NLP(神経言語プログラミング)の視点では、人は「自分で決めたこと」に対してのみ、最強のモチベーションを発揮します。今回ご紹介する3つの質問は、リーダーが解決策を与えるのではなく、部下自身の脳から解決策を引き出すための最強のエッセンスです。
1. 【比較】指示待ちを生む上司 vs 自立を促すコーチング
まずは、なぜこれまでのやり方で部下が動かなかったのか、その違いを明確にしましょう。
| 項目 | ありがちな「指示・命令」 | 3ステップ・コーチング |
| 脳の焦点 | 「なぜできないのか?」という過去・原因 | 「どうなりたいか?」という未来・解決 |
| 解決策の出所 | 上司が与える(部下は受け身) | 部下が考える(部下は主体的) |
| 副作用 | 指示がないと動かない「依存」を生む | 自分で解決策を探す「自律」を育む |
2. 現場を動かす「3ステップ・シンプルコーチング」の実践
いつでも、どこでも、この順番通りに質問を投げかけるだけで、コーチングは成立します。
ステップ1:「どうなったら良いと思いますか?」
(目的:目標と将来イメージの明確化)
部下の意識を「問題(不満)」から「理想(解決)」へと強制的にシフトさせます。
【100点にする魔法の枕詞】
「正解じゃなくても、今の個人的な希望でいいから教えてくれる?」
効果: 「正しいことを言わなきゃ」という脳のガードを解き、本音を引き出します。
ステップ2:「では、そうなるために何をやったら良いですか?」
(目的:現実への応用とリソースの発見)
理想の状態を実現するためのルートを、本人の頭の中に描かせます。
【100点にする魔法の枕詞】
「今までで、少しでも上手くいった時の経験をヒントにするとしたら?」
効果: 過去の成功体験(リソース)と繋げることで、自信とアイデアを同時に引き出します。
ステップ3:「では、何から始めたらいいですか?」
(目的:具体的な行動の決定)
大きな目標を「今すぐできる小さな行動」まで細分化(チャンクダウン)させます。
【100点にする魔法の枕詞】
「あえて、バカバカしいほど小さく一歩を踏み出すとしたら、何からする?」
効果: 行動への心理的ハードルを極限まで下げ、実行率を飛躍的に高めます。

3. 【重要】「わかりません」という壁への対処法
コーチングの現場で最も多いのが、部下の「わかりません」という返答です。
挫折させない引き際:2回ルールの徹底
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1回目: 「もう少し、ゆっくり考えてみて?」と促します。脳が答えを探す時間(5〜10秒の沈黙)を待つのがポイントです。
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2回目: それでも出ない場合は、「もし、仮にわかるとしたら?」とアズ・イフ・フレーム(仮定の質問)で最後の一押しをします。
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切り替え: それでも答えが出ない場合は、知識や経験そのものが不足しているサインです。
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NG: 答えが出るまで追い詰める(部下の脳がフリーズします)。
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OK: 「じゃあ、私のアイデアを一つシェアしてもいいかな?」と許可を得て、リーダーとしての具体的な指示(アドバイス)に切り替えます。
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まとめ:シンプルだから、日常に溶け込む
コーチングは特別な会議室で行うものではありません。立ち話やチャットのやり取りの中で、この3つの質問を織り交ぜるだけで、組織の空気は確実に変わります。
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どうなりたい?
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何ができる?
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何から始める?
このサイクルを回し続けることで、あなたのチームは「自分たちで考え、解決し、成果を出す」最強の集団へと進化していくはずです。

