意識と無意識、催眠との繋がりとは?:NLP心理学

私たちの生活の大部分は無意識に支配されています。

私たちが、自分の行動や体の部位の一つ一つを意識して行えているのはわずか数%だと言われています。

つまり、日常生活を送っている多くの行動に対する反応は、無意識での行動や、自動選別されているといっても過言ではありません。

私たちの意識で気づくことができない無意識レベルのパターンが存在していることになります。

自分自身または相手に対して、効果的な変化を作り出すためには、無意識を活用することが必要になります。

意識と無意識の関係

自分自身または相手に対して、効果的な変化を作り出すためには…
「無意識」を活用することが必要になります。

しかし、そこには「意識(=顕在的な意識)」という大きな壁が立ちはだかります。

意識(=顕在意識)は、門を守る門番のようなものである

そして、意識はエゴを守ろうとし、今までの判断の正当性を主張し、現状を維持しようとします。

意識=無意識を守る門番

したがって、効果的な変化を作り出すためには、

この、顕在的な意識に捕まらないように、上手く回避し、直接、無意識に働きかけることが大切なポイントとなります。

意識の検問を避けるポイントがあります。
それは、意識を退屈な状態にしたり、圧倒したりするのです。

そうすることで、意識の検閲が入らなくなり、直接、無意識に物事の判断を委ねるようになります。

催眠について

直接、無意識に物事の判断を委ねるようにする一つの方法は催眠です。

催眠とは、催眠者の誘導にしたがって、トランス(変性意識)状態へと導かれた状態のことを指します。

トランス(変性意識)状態とは?

トランス状態とは、一言で表現すると意識が内面に向かっている状態です。

意識が外側の世界を監視していない状態なので、顕在意識の検閲機能が停止し、情報が無意識に直接アクセスしやすい状態となります

つまり、無意識のレベルで変化が可能な状態になるということを意味します。

トランス状態とはこんな状態です↓

  1. 望ましい変化を促すために無意識へ働きかけるための前提となる状態。
  2. 覚醒時には私たちの意識は活発に活動している。トランス状態になると意識は後退し、いつもとは違った感覚が起こってくる。
  3. トランス状態下では、非常に受動的で自発性に乏しい意識状態になる。そのため、理性や思考力、判断力が低下し、暗示を受け入れやすくなる。
  4. 意識が拡散的になりながらも、部分的には極めて注意が集中している状態である。
  5. 日常的な意識優位の状態から、無意識が独立され、それ自体の自立的な働きが現れやすくなる。無意識とのより強いコンタクトが行われやすい状態である。
  6. 人は誰でも自分なりのやり方でトランスに入ることができる。

トランス状態への導き方

トランス状態をコミュニケーションに活用するには、2段階のプロセスがあります。
それぞれの段階で何を行う必要があるかを整理しておくと役に立ちます。

  • 第一段階トランス状態を作る
    例)低い声でゆっくりと声をかける、など
  • 第二段階トランス状態を活用する
    例)体感覚に意識を向けさせる=肩の力が抜けていきます、リラックスしています、そして… など

「相手に対して、短時間で催眠(トランス状態)を作り出すポイント」を読む≫

相手に対して、短時間で催眠(トランス状態)を作り出すポイント:NLP心理学
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