これまでの『影響力の武器 実践編:「イエス!」を引き出す60の秘訣』の知恵を凝縮し、職場のデスクや壁に貼って、迷った時にパッと確認できる「影響力の武器 実践・要約シート」を作成しました。
このシートは、これまで解説してきた「営業」「社内調整」「教育」の3大シーンで、特に効果の高い心理テクニックを凝縮したものです。
1. 営業・販売:選ばれるための「信頼」と「決断」
【ゴール:競合ではなく「あなた」が選ばれる状態を作る】
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社会的証明(絞り込み)
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「みんな」ではなく「お客様と似た属性(業種・規模・悩み)」の成功事例を伝える。
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誠実さの提示(弱点の先出し)
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メリットを言う前に、あえて小さな欠点を先に認める。「正直、価格は安くありません。しかし……」
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損失回避の強調
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「得られる利益」だけでなく「今、動かないことで失っている損失」を具体化する。
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妥協効果(松竹梅)
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本命の案を「真ん中」に置いた3つの選択肢を提示し、心理的抵抗を下げる。
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2. 社内調整・会議:提案を通す「味方作り」
【ゴール:敵を作らず、周囲を巻き込んで合意を形成する】
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アドバイスの魔法(意見ではなく)
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キーマンには事前に「意見」ではなく「アドバイスをください」と頼み、協力者に変える。
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返報性の種まき
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日頃から相手に役立つ情報や手助けを「先に」提供し、心理的な借りを作っておく。
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悪魔の代弁者(役割の付与)
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批判的な人には、あえて「この案の欠点を探す検討役」をお願いし、建設的な議論へ導く。
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カチッ・サー(理由の提示)
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どんなに当然のことでも「〜なので(理由)」という言葉を添えて依頼する。
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3. 教育・育成:自発的に動く「仕組み」
【ゴール:命令せず、本人が「自分で決めて動く」状態を作る】
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ラベリング(ラベル貼り)
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「君は〇〇な強みがあるよね」と、望ましい資質のラベルを貼ってから期待を伝える。
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能動的コミットメント
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目標や期限は上司が決めるのではなく、本人の口から言わせ、書面(チャット)に残させる。
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BYAF法(自由の付与)
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「やる・やらないの最終的な判断は君に任せるよ」と伝え、心理的反発を防ぐ。
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負の社会的証明を避ける
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ダメな例を強調せず、「できている優秀な多数派」の姿に焦点を当てて話す。
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💡 明日からすぐ使える「魔法のフレーズ集」
| 場面 | 使うべき一言 | 心理効果 |
| 依頼する時 | 「〜なので(理由)、お願いできますか?」 | 承諾率の向上(カチッ・サー) |
| 相談する時 | 「〇〇さんの視点からアドバイスをください」 | 相手を味方にする(共犯者効果) |
| 念押しする時 | 「決まった内容をメモ(チャット)で送ってくれる?」 | 実行率の向上(コミットメント) |
| 背中を押す時 | 「決めるのは〇〇さん(君)自身だよ」 | 反発を抑える(心理的リアクタンス回避) |
| 信頼を得る時 | 「正直、ここが弱点なのですが……」 | 誠実さの向上(欠点の自己開示) |
【活用へのアドバイス】
このシートにあるテクニックは、複数を組み合わせることでさらに威力を発揮します。例えば、「アドバイスを求めながら(社内調整)」「相手の強みのラベルを貼る(教育)」といった使い分けです。
大切なのは、相手を操作することではなく、「相手が納得して動けるように、コミュニケーションのノイズを取り除いてあげる」という視点です。
世界的ベストセラー『影響力の武器 実践編:「イエス!」を引き出す60の秘訣』の膨大な知恵を「働く人の日常」に合わせてシチュエーション別にまとめた記事はこちらをご覧ください↓



