なんとなくしんどい。でも説明できない、という状態
「明確に嫌な出来事があるわけじゃない」
「パワハラされているわけでもない」
「転職するほどではない気もする」
それなのに、毎日、職場に向かう足取りが重い。
誰かに聞かれても、「うまく言えない」としか答えられない。
この状態にいる人は、少なくありません。
むしろ、30〜50代で現場を支えてきた人ほど、**“理由が分からないつらさ”**を抱えやすい傾向があります。
この記事では、
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なぜ「何が嫌なのか分からない」状態が続くのか
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それが続いたとき、心と仕事に何が起きるのか
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自分を責めずに整理するための視点
を、できるだけ静かに言語化していきます。
解決しきる話ではありません。
「あ、自分の感じ方はおかしくなかったんだ」と腑に落ちるための入口です。
「明確な理由がないなら、気のせい」だと思ってしまうこと
理由が言えないつらさを抱えている人ほど、
こんなふうに自分を納得させようとします。
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これくらいで弱音を吐くのは甘えかもしれない
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みんな我慢しているのだから、自分も耐えるべき
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嫌な理由を言語化できないなら、深刻ではないのでは
ここに、ひとつの誤解があります。
“言語化できない苦しさは、存在しない苦しさではない”ということです。
違和感の正体は、たいてい
・小さなズレ
・積み重なった疲労
・はっきりした事件にならない摩耗
でできています。
だからこそ、
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説明できない
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他人に理解されにくい
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自分でも軽く扱ってしまう
という構造に入りやすい。
「理由が分からないまま耐えている状態」は、
苦しさがないのではなく、苦しさが“未整理”なだけです。
同じタイプの人が、同じ場所で消耗していく構造
この状態に陥りやすいのは、
能力が低い人や、意志が弱い人ではありません。
むしろ多いのは、
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周囲の空気を読みすぎる
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期待に応えようとし続ける
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波風を立てないよう、自分の違和感を後回しにする
こうした傾向を持つ人です。
職場の構造としては、
| 構造の特徴 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 暗黙のルールが多い | 何が正解か分からず、常に緊張する |
| 評価基準が曖昧 | 頑張っても手応えがなく消耗する |
| “空気”が優先される | 違和感を言語化する場がない |
この環境では、
「嫌だ」とは言えないまま、でも確実に削られていくという現象が起きます。
個人の性格の問題ではなく、
“違和感が可視化されにくい構造”の中に長くいること自体が、静かな負荷になるのです。

「嫌かどうか」ではなく、「どこでズレているか」
多くの人が、こう考えようとします。
ここが嫌なら、辞めるしかない
辞めないなら、我慢するしかない
でも実際は、
“嫌かどうか”の二択で整理しようとすること自体が苦しさを増やします。
扱いやすい問いは、もう少し手前にあります。
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自分の価値観と、今の環境のどこがズレているか
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本当は大切にしたい感覚が、どこで置き去りになっているか
たとえば、
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スピード重視の職場 × 丁寧さを大切にしたい自分
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成果だけ評価される環境 × プロセスを見てほしい自分
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感情を出さない文化 × 本当は相談したい自分
こうしたズレは、
「嫌だ」と言い切れないけれど、確実に摩耗するポイントになります。
ここに気づけると、
状況はまだ変わらなくても、
自分を責めずに現状を“扱える状態”になります。
行動を変えなくていい。“認知の整理”だけでいい
何かを決断したり、環境を変えたりする必要はありません。
まずは、頭の中のモヤを少しだけ言語化してみてください。
紙でも、スマホのメモでもOKです。
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最近、職場で「引っかかった場面」を3つ書く
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そのとき、自分は本当はどう扱われたかったか?
たとえば、
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会議で意見を流された → 本当は、少し考える時間がほしかった
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相談せずに仕事が進んだ → 本当は、一言声をかけてほしかった
ここで大事なのは、
正しさを証明しないこと。
「自分がどう感じたか」だけを書き出す。
それだけで、
理由不明のしんどさは、少し“輪郭”を持ち始めます。

「理由が分からないままつらい」を、もう少し丁寧に整理したい人へ
「何が嫌か分からない」という状態は、放置すると少しずつ選択肢を狭めていく。
でも、その感覚に少しだけ名前をつけることができると、対処の入口が見えてくる。
職場がつらいのに理由が分からない、自分だけが浮いているような感覚がある、何が悪いのか説明できない——そういった状態を体系的に整理した記事を、このサイトで用意している。
👉 職場がつらいのに理由が説明できない人のための、ストレスの正体と向き合い方 完全ガイド
また、「最近なんかおかしい」という感覚が続いているなら、こちらも参考になるかもしれない。


